日本整形外科学会が、運動器の障害のために、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態を、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」と提唱しました。(「ロコモ」とも略されます。)
ロコモーティブ・シンドロームが目指すものは、筋骨格系(筋肉や骨、腱や靭帯、それを動かす神経系)の脆弱度を評価し、将来に向けて、丈夫な筋骨格系を少しでも維持していくことにあるそうです。
そのためには、 Somatic Education が非常に役に立ちます。
丈夫な筋骨格系を維持するためには、適度な運動負荷が必要ですが、
(例えば、骨には適度な動的刺激が必要で、無重力状態の宇宙に長期滞在する宇宙飛行士の骨量の減少は有名です。)
過度の負荷をかけたり、過負荷とは云えなくても、からだを痛めるような使い方をすれば、筋骨格系をいためてしまいます。
例えば、膝を痛めている人の多くは、膝により多くの負担のかかるような からだ全体の使い方をしています。そんなときに、単純にトレーニグすれば余計に痛めてしまうでしょう。からだ全体の使い方を改善するのが先決です。それは Somatic Education が最も得意とする所で、他を寄せ付けない所でもあります。